今回は「キャバクラ勤めの人」が転職活動(キャバクラ以外に転職)をする場合の「志望動機」の作り方について解説します。
もしかしたら「何かすごく特別な方法で作成するのでは……?」と感じているかもしれませんが、そのような事はないのでご安心ください。
目次
キャバクラからの転職に限らず志望動機にはテンプレートがあります
「転職」の場合は「前職(キャバクラ)」がありますから、「志望動機をテンプレートに当てはめて作る」という事がしやすいです。
志望動機は3段階に分けて作成しましょう
1:結論
貴社の○○という取り組みに共感しました。
私の前職(キャバクラ)での経験がお役に立つと考えたため志望いたしました。
最初に「なぜ志望するのか」をハッキリ示します。
日本人は作文において「結論」を最後に持っていくことを好む傾向にありますが、履歴書の志望動機文としてはそれはふさわしくありません。
2:裏付け
前職では△△の仕事をしていました。
そこで△△に取り組み、△△という結果を残すことができました。
なぜ「お役に立つと考えたのか」を示します。志望動機が長文になるのはNGですが、できる限り踏み込んで書きたいところです。
また、例えば「結果的に(キャバクラでの)売上が1割伸びました」など、具体的な数的データがある場合はぜひ盛り込みましょう。そのほうが志望動機の説得力が増します。
3:転職先でどう活動していきたいか
貴社ではキャバクラにおける○○で得た○○を活かし、貴社の○○に最大限貢献する心づもりです。
「私のキャバクラでのこういう経験を活かして、貴社のためにこういう働きができますよ」と示して、志望動機をしめくくります。
「1」では、「キャバクラでの経験が活きると思います」と言うだけですが、ここではさらに具体的に「キャバクラでの○○の経験が、貴社の△△に活きます」と述べます。
志望動機(履歴書・職務経歴書)では「キャバクラ」の事を伏せるべき?
上記の解説ではあえて「キャバクラ」という表現を使いましたが、志望動機・履歴書・職務経歴書などにハッキリとキャバクラと書くべきなのでしょうか。
これに関しては「書かないのが無難」です。
なぜなら、
- 偏見がある可能性がある
- そうでなくても会社の雰囲気に合わないかもしれない
からです。
隠すならどう前職のことをどう書くべき?
キャバクラのことを隠す場合でも、「職歴 なし」にするのはおすすめしません。
こう書いてしまうと面接官からするとニートでしかありませんし、「キャバクラの経験はないものと仮定して、志望動機を作る」のは結構難しいです。
ですから、キャバクラではなく
- 飲食店
- サービス業
- 接客業
などの表現を使えば大丈夫です。
そして、前職(キャバクラ)の社名を書くときは、
「キャバクラの運営会社の名前」を記しましょう。
これなら、一般的な会社に見えるはずです。
キャバクラ勤めを隠さないでいいケースはある?
「昼ジョブ」など、「水商売からの転職者をターゲットとする転職サイト」を利用する場合は、志望動機においてキャバクラ勤めを隠す必要はありません。
登録している会社のほとんどが、キャバクラに偏見を持っていませんし、「むしろ水商売経験者が欲しい」と思っている企業も存在します。
さらに、こういった特殊な転職サイトでなくても、たまに「キャバクラ経験者を歓迎している求人」を見かけることがあります。
また、「歓迎」とまではいかなくても、「キャバクラ勤めの方でも大丈夫ですよ」という空気を出している求人もあります。
それから、時間的余裕がある場合は、
「キャバクラのことを隠さず、入りたい企業に応募する。たくさん応募して、どこか一社に引っ掛かればいい」という方針で転職活動をするのも良いでしょう。
ちなみに、キャバクラのことを明かす・明かさないの差があるだけで、志望動機のテンプレートそのものは変わりません。
「キャバクラでの経験」を客観的に見直せば志望動機がスムーズに書ける
志望動機なんて言われても「キャバクラを辞めたいから」「生活のため」「家から近いから」
くらいしか思いつかない人も多いかもしれません。
ですが、それを正直に書くわけにはいきません。
志望動機は「作る」ものです。
以下のような手順で志望動機を作成してみてはいかがでしょうか。
1:キャバクラの仕事に必要だったスキルを思い出す
まずキャバクラ勤めの経験がある人のほとんどが、以下のスキルを持っています。
・営業スキル
お客様の好みなどを読み取り、適切に会話・お酒などを提供し、自分を売り込むなど。
これは、キャバクラ以外の職種でも役立つことです。
・接客スキル
端的に言えば「この店員と接すると楽しい」と思ってもらうためのスキルであり、お得意様を増やしたり、新規のお客さんを獲得したりするために役立ちます。
これも当然多くの職種で活用できるスキルです。
キャバクラの経験が長い人ほど「これくらいが当然」と考えてしまうかもしれませんが、
客観的に見れば凄いスキルである可能性が高いです。
もちろん営業、接客以外のスキルも身についているかもしれません。
一度じっくり振り返ってみてください。
2:スキルに合った会社を探す
キャバクラから転職する人の多くが、営業職を志します。
実際、上記2つのスキルが大いに役立つ職種ですし、基本的には営業職の中から探すと良いでしょう。
次点で飲食店などでしょうか。
3:その会社の活動などを調べて「自分のスキル」が役立ちそうな部分を探す
会社のウェブサイトなどで事業内容などを調べてみましょう。
そして、「この部分に、私のこのスキルが役立ちそう」などと、何となくでも良いので結びつけてみます。
その上で、「私はこう活躍していきたい」と具体的に考えてみます。
4:これで志望動機が書けます
あとは1~3を組み合わせることで志望動機を作成することができます。
1:私には○○のスキルがあるので、
2:特に貴社の○○において役立つことができます
3:その中で私は○○という感じで働きたい
というのが志望動機の概要となります。
志望動機に入れてはいけない要素とは?
特にキャバクラ経験者の方が入れてしまいがちな「志望動機におけるNG要素」があります。
それは、「前職(キャバクラ)を悪く言うこと」です。
- 昼夜逆転の生活に疲れた
- お客さんと接するのに疲れた
- 安定した仕事をしたい(キャバクラは基本的にアルバイトですからね)
など、ネガティブな理由でキャバクラを辞める人が多いため、
知らず知らずのうちに「愚痴」を入れてしまう場合があるのです。
もちろん「キャバクラは全然ダメでした!」などとは言わないでしょうが、
「前職に比べて、貴社は○○において非常に優れており~」など、「どちらかを褒めるために、どちらかを貶す」という手法を使ってしまう人は少なくないので気を付けてください。
まとめ
キャバクラから昼の職業に転職する際の志望動機について解説しました。
「キャバクラの経験を隠すかどうか」という部分以外では、実は「キャバクラ以外の職業からの転職活動」をする場合と、そうそう変わりません。
「ご自身のスキル」を軸に志望動機を書き上げましょう。
また、全てに当てはまるわけではありませんが、
営業職の面接では比較的「『経験』より『人物』を見てもらえる」場合が多いです。
キャバクラの経験がある人は、「他人からの印象」を良くするスキルにも長けているはず。
自信を持って面接に臨みましょう。